特集 明日の看護を見つめて
新春随想
明日の看護を見つめて
都留 春夫
1
1聖路加看護大学大学院
pp.57
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900030
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新しい年になったからと言って,看護の実務に直接携わっている訳ではない私に「明日の看護」を改めて見つめ直す感慨が起こるということはありません.むしろ,昨春から看護大学博士課程の学生指導の一端を担うようになってから,患者体験者の立場から看護を見るという,従来からの私の看護とのかかわりかたに,少し「ゆがみ」あるいは「にごり」が出てきたようで,素直な気持ちで私の看護観や,看護婦観が語れなくなったように感じています.
これまでに何回か経験した入院生活や,現在も通っているいくつかの病院のことを思い浮かべて,今,1つのことが気になっています.それは,「病院のこの非人間化傾向は,どのようにして食い止められるだろうか」ということです.
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