連載 こんな方法もあるかもしれない―介護発,武術経由の身体論・22
腕を長く使う
岡田 慎一郎
Shinichirou Okada
pp.68-73
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101523
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小柄な方が大柄な患者さんを介助する際、「腕が短いので、うまく抱えることができない」という悩みをよく耳にします。確かに、身体介助において体格差の問題はどうにもならない部分です。技術でカバーしようにも、限界があることに違いはありません。
しかしながら、実際に悩まれている方の動きを見せていただくと、腕の長さを使い切れていないケースが少なくありません。腕を本来の長さよりも短く使っている方が多いのです。個人差はありますが、両腕合わせて10センチから20センチくらいであれば、今よりも腕を長く使う可能性は残されています。
腕を長く使えると、介助だけでなく、日常のさまざまな場面が楽に、便利になります。技術以前の身体の使い方のひとつとして、ぜひ覚えてください。
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