連載 医療制度改革と看護のゆくえ③ 最終回
未来に向けて―今回の医療制度改革を真に生かすには
小西 知世
1
1筑波大学大学院人文社会科学研究科
pp.1148-1154
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100686
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看護の量という側面で,看護の将来に危うさが芽生え始めた今日の看護制度改革.最終回の今回は,第2期になされた看護の質の向上をめぐる議論を見渡した後,今回の看護制度改革を総括し,看護のゆくえについて考えてみることにしよう.
危うさと希望の芽生え
―第2期における議論
◎看護の質の向上をめぐる検討
2006年6月,保助看法は改正された.この改正は,保助看法検討会での検討を通じてなされたものであった.保助看法検討会は,2004年から医療提供体制の見直しを行なってきた社会保障審議会医療部会が提示した論点の中から看護にかかわるものについて取り上げ,看護の質を維持・向上させることにより医療の安全性を確保するという観点から保助看法の見直しを行ない,その検討結果を医療部会に報告するという役割を担っていた.
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