巻頭カラー連載 看護に役立つ! 人体の神秘の世界へご招待 からだと病気とミクロのはなし⑬【最終回】
全身に影響が出る!生活習慣病
松原 まどか
1
,
藤田 芳邦
1
1北里大学医学部内分泌代謝内科
pp.306-307,338-341
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100606
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生活習慣病の定義
生活習慣病は,平成8年に厚生省(当時) 公衆衛生審議会成人病難病対策部会において「食事,運動,休養,喫煙,飲酒等の生活習慣がその発症及び進行に関与する疾患群」と定義されました.生活習慣病には糖尿病,肥満,高脂血症,痛風,高血圧症,大腸がん,肺がん,歯周病,骨粗鬆症などが含まれており,全身のあらゆる臓器が傷害されることが示されています.
現在,日本は世界でもトップクラスの長寿国ですが,「生活習慣の乱れ」によって健康が損なわれるようでは,今後ともそうあり続けることが困難になるかもしれません.近年の日本では,30歳代以後の男性と,閉経後の女性における肥満が問題になっており,生活習慣病はもはや一握りの人に不幸にして発症する病気ではなく,誰にでも発症する危険性がある疾患だといえます.
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