招待席
慢性疾患の看護の困難と魅力とは―「日本透析療法指導看護師」制度導入にあたって
宇田 有希
1
,
島田 葉子
2
,
大串 陽一
3
1日本腎不全看護学会事務局
2一橋病院
3新座志木中央総合病院
pp.397-403
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100443
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「遅い自殺」も受け止めて
――本日は,透析看護に現場で長年かかわる2名のインタビュアのもと,日本腎不全看護学会理事長である宇田有希先生にお越しいただいています.
島田 私は看護歴12年のうち11年間を透析看護に従事し,現在は一橋病院の透析センター(20床)の主任を務めています.当院のように入院機能も有し,維持期透析を担っている地域の医療機関には,すでに他院で透析を導入され外来透析を受ける高齢の患者さんがたくさんいらっしゃっています.なかでも最近は,独居で家族のサポートがない方,痴呆をかかえている方が多くなってきました.外来指導では「わかりました」と答えても帰宅されるとなかなかそれができない現状があり,とくにご高齢ですから体重増加も多くてひじょうにつらい思いをされています.これが私がいまもっとも頭を悩ませている点です.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.