連載 鵜の目タカノ目ケアマネの目・8
新『スケボーに乗った天使』
高野 龍昭
pp.176-179
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100405
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新『スケボーに乗った天使』
病棟や施設に勤務しているナースのみなさんは,患者さんの入院・入所時に必ずアナムネをとりますよね.既往歴だけでなく,家族構成や趣味,普段の生活や信仰まで,いろいろな側面から情報を集め,それを看護計画にも反映させていることと思います.でも今,多忙なナースのみなさんが,患者さん個々の本来の姿を尊重した日々の看護は本当にできているでしょうか….そんなことに思いをめぐらせながら,今回のミサコさん(仮名・女性・64歳)のお話を読んでいただければ幸いです.
スケボーで生活するミサコさん
「あのー,私,体が不自由で,お風呂に入りにくくなって….相談にのってもらえますか?」
7年前のある日,こんな遠慮がちな電話から,ミサコさんとのかかわりが始まりました.
家族は,会社員の夫ジュンイチさん(仮名・66歳)と長男で公務員のヒトシさん(仮名・39歳)との3人.ミサコさんは持病の関節リウマチが進行して1年ほど前から歩けなくなり,最近さらに体が動きにくくなって困っているとのこと.
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