特集 根拠あるケアで患者の苦痛を減らすために 手術の疑問を解決します
手術による侵襲を最小限に抑えるための看護
体温管理
妹尾 安子
1
1広島大学病院手術部
pp.710-711
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100341
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人間の体温は,視床下部の体温調節機構により一定に保たれている.その閾値は中枢温で37±0.2℃といわれているが,全身麻酔下では体温中枢が抑制され,34.5~38℃に広がるために体温は変動しやすい状態になっている.全身麻酔だけではなく,局所麻酔下でもさまざまな要因で熱が喪失し,低体温が起こりやすい.また,急激に体温上昇を起こす悪性高熱症など死亡率の高い疾患もあり,異常の早期発見が重要となってくる.
手術中の体温異常は,低体温・高体温ともに術後の回復に大きく影響を及ぼすことから,体温管理は術中看護として重要なポイントの1つである.
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