ステップアップ
ホルモン療法を受ける乳がん患者へのケア
阿部 恭子
1
1千葉大学看護学部
pp.822-825
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100183
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はじめに
乳がんの発生・進展にはエストロゲン(estrogen;卵胞ホルモン)が作用しており,エスロトゲンの作用を妨げるホルモン剤を用いてがんの増殖を抑える治療を内分泌療法(ホルモン療法)という.「ホルモン剤」と言うと,患者は,更年期症状に対するホルモン補充療法と混乱することもあるので,十分な説明が必要である.
さらに混乱を招くのは,数種類のホルモン剤の存在である.外来の待合室で隣り合わせた患者同士が情報交換を行なって,「同じ乳がんのホルモン治療なのに,どうして薬が違うの?」という疑問を訴えることがある.このような場合に適切なアドバイスをするために,看護師は,ホルモン剤の種類,作用機序,適応,副作用についての知識を深めておくことが重要である.
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