特集 看護が支える! 「安全」「確実」「安楽」ながん化学療法
―がん化学療法実施中の―急性症状の予防と対処
森 文子
1
,
飯野 京子
2
1国立がんセンター中央病院がん看護専門
2国立看護大学校
pp.803-812
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100180
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がん化学療法に用いる薬を投与すると,患者にさまざまな急激な反応が生じることがある.このような急性症状は投与後比較的短時間で発現するため,治療開始直後で,ただでさえ緊張している患者に追い討ちをかけるように,患者の不安や恐怖が増大する.加えて,急性症状は重篤なものが多く,患者の苦痛が大きいという特徴もある.
これらの急性症状への対処は,安全・確実・安楽な投与管理の基本であり,看護に必須の知識である.急性症状の多くは,これまでの積み重ねのなかで,ケアの方法が確立されてきている.本稿では,急性症状のうち急性の悪心・嘔吐,過敏症/アナフィラキシー,インフュージョン・リアクション,血管外漏出について,次の4つのポイントを解説する.
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