特集 人工呼吸器のアラームなんてこわくない!
人工呼吸器のアラームへ正しく対応できますか?―患者さんの安全を守るために
磨田 裕
1
1横浜市立大学附属病院集中治療部
pp.302-312
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100055
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
アラームが鳴ったら
ベッドサイドへ駆けつける
現場では,いろいろな原因で人工呼吸器のアラームが鳴ります.アラームは,何らかの異常事態を知らせるものです.しかも,アラーム音は1つでも,同時に複数のアラームが起動されている場合も多いのです.では,まず行なうべきことはなんでしょうか(図1).
・まずは呼吸を確保する
アラームが鳴ったときの対応の基本は,患者の呼吸を継続させなくてはならないことです.ですから,何をおいてもまず患者のそばに駆けつけ,呼吸状態を確認します.すぐにベッドサイドに行かない,あるいは行っても消音スイッチを押すだけとか,呼吸の確認をせずに機器や回路を調べるだけではいけません.明らかに回路がはずれているというような場合を除き,用手換気を行なわず,原因検索に時間をかけることは,患者の状態をさらに悪化させかねないからです.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.