特集 出生前診断の倫理的問題を問う
「バイオエシックス」で提起されている問題—「バイオエシックス」を学ぶ学生の活動を通して—出生前診断をめぐる倫理的考察と課外ゼミ学生の勉強の環境
星野 一正
1,2,3
1京都女子大学宗教文化研究所
2国際バイオエシックス研究センター
3京都大学
pp.398-405
発行日 1995年5月25日
Published Date 1995/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903375
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はじめに
前半の「京都女子大学課外ゼミ学生の問題意識」で宮崎静さんが学生の立場から紹介したように,京都女子大学宗教文化研究所・国際バイオエシックス研究センターでは「バイオエシックス星野ゼミ」を開講している。大学院生・学部学生・短大学生に門戸を開き,すべてのゼミ学生に,所属に関係なく自由に発言できるようにして,バイオエシックス1)の勉強の機会と意見の交換の場を与えている。
1995年2月5日には京都女子大学J校舎にて,『京女学生公開セミナー:遺伝子先端医療をどう考えるか』を市民の参加を求め,開催した。このセミナーのために学生が長期間にわたって勉強し,考えたことを前半にて紹介させてもらった。本稿では,学生が「出生前診断」について考察するために筆者が提供した医学的・倫理的知識と「国際バイオエシックス・シンポジウム」など学生が得た学習の機会について述べる。
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