クローズ・アップ
女性のネットワークで助産院をつくった 小松とし子さん
八木 保
,
本誌
pp.271
発行日 1991年4月25日
Published Date 1991/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903270
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埼玉県新座市に住む助産婦の小松とし子さんは,病院勤務のかたわら,お子さんの通う保育園や障害者グループなどの活動をとおし地域のネットワークを大切にしていた.なかでも地元公民館主催の「働く女性の講座」参加者を中心に生まれた「働く女性の会」では,パワー,アイデアとも抜群の女性たちとの出会いがあった.
3年前,開業したいと願っていた小松さんと,自分のからだについて話のできる場がほしいという女性たちの願いが一致して,助産院を開くことに.建物の購入資金をはじめとする開業資金はロコミで1口10万円の債権者を募り,なんと1か月で2800万円を集めてしまった.約65人の出資者のうち大半が女性で,返済日と利息は一人ひとり直談判.「助産院開業資金」に対する女性の反応は早く,ネーミングも設計も仲間たちが参加して,昨年2月「めぐみ助産院」がオープンした.これまで20人の出産を取り上げ,運営は順調である.
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