特集 変わります.変えます.地域母子保健(下)
「周産期医療対策事業」の概要
厚生省児童家庭局母子保健課
pp.950-955
発行日 1997年11月25日
Published Date 1997/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901820
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国の周産期医療は,病院および診療所をはじめとする施設の整備,医師等の医療従事者の養成・確保などにより着実な進展を見,今や乳児死亡率については,世界の最高水準にあるなど大きな成果を上げている。また,近年の医療を取り巻く環境には,医学・医術の進歩による医療の高度化,コンピューター等に関する科学技術の急速な進歩と普及などの大きな変化が見られる。
一方,わが国においては,産科分娩施設での人員配置や検査能力における施設問格差があること,平日と夜間および休日との格差が大きいこと,未熟児出生の増加に伴い,新生児医療を担う専門施設の整備が急務となっていること,また,周産期医療の中でも,医師の管理下における母子の救急搬送や医療施設相互間の連携などにおいて情報の伝達が必ずしも十分でないこと,さらに,医療施設の機能に応じた整備が不十分であることなど,周産期医療体制に多くの課題を抱えている。
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.