特集 低用量ピルのすべて—女性が避妊の主人公に
低用量ピルの副作用と副効用
楠原 浩二
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.204-208
発行日 1996年3月25日
Published Date 1996/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901434
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はじめに
低用量経口避妊薬(low dose oral contraceptives;以下1OC)はほぼ100%の避妊効果をもち,また1OC終了後にはすみやかに妊孕性が回復しかつ低コストであることから,現時点ではほぼ理想に近い避妊法であるといえよう。
しかし本剤は合成卵胞ホルモン(エストロゲン)と合成の黄体ホルモン(プロゲスチン)から構成されているため多少の副作用があり,このため服用を中止せざるをえない場合が少数ながらあることも事実である。幸い本剤による副作用は,医学的見地からすると,重篤なものはきわめてまれであり,また継続的に服用すればその程度,頻度を著しく減少するものがほとんどである。
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