特別寄稿
「産後ケア事業」に関心を!!—母子の立場にたって具体的に対応しよう
宮崎 文子
1
1福岡県立看護専門学校
pp.764-772
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901322
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はじめに
人間形成の根源にかかわる母子保健に関して,質・量両面のケアの充実が叫ばれて久しい。
安全性の水準は世界一に近いといわれているが,地域ケアの面では立ちおくれが指摘され,唯一の産後対策である新生児訪問指導の実施状況1)(表1)は依然として低率であり,むしろ制度発足当時(昭和36年)に比べ,減少傾向を示している。このような消極的対策が育児不安や乳幼児虐待などの問題を生み出している一要因とも考えるが,この産後対策の空洞化現象は長い間続いている。
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