特集 HIV母子感染のケア
HIV感染の母子に対するアタッチメント形成の援助
類家 勤子
1
,
田中 智恵
1
1東京都立大塚病院NICU
pp.485-489
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901039
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はじめに
出産後の新生児期は,母から子へ,子から母へと働く相互作用により,お互いを補足し合い,両者を結びつける重要な時期である。
HIV感染の母親は,アタッチメント形成の準備期間である妊娠期より,身体的・精神的両面に大きなリスクを抱え,出産後も子と隔離される場合が多い。HIV感染であるために,子への感染の不安,母子それぞれの予後の不安などを抱えるため,母子の相互関係がスムーズに確立され難い。これらの阻害因子をいかに少なくし,母子関係を良好に成立させられるかが援助者の大きな課題となる。
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