特集 体外受精
私たちが医療に求めること—治療に関するアンケート調査の声から
長沖 暁子
1
1フィンレージの会
pp.233-238
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900984
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「初めて体外受精を受けて,女性側の肉体的,精神的,そして経済的負担が大きいのに少々疲れました」
「現在妊娠中ですが,6回目の体外受精でやっと授かりました。金銭的にも肉体的にも精神的にも限界がきていて,これでダメだったらしばらく休もうと考えていた矢先でした。私の場合原因がわからず,どの病院でも納得がいく回答を得られず悩んでいました。治療による肉体的な打撃は大きく勤めもやめました。それでもできるという保証はどこにもなく,精神的にとても苦しみ悩んだのも本当です。妊娠はたまたま恵まれていただけのことで,体外受精という治療に対して100%同意できていたかというと疑問です。どうしても欲しかった。ただその思いがすべてに勝っていたというだけです」
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