とびら
あるアンケート調査を読んで
久保田 健二
1
1公立神崎総合病院リハビリテーション科
pp.635
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100860
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最近「患者様から見た理学療法士」というテーマの報告を目にする機会があった.理学療法を受ける立場にある患者さんは理学療法・理学療法士にどのくらい満足しているかを知ることを目的に行われたアンケート調査であった.結果は,理学療法士の治療技術や接遇に関しておおむね満足しているという解答が多かった.アンケート調査であるため,本当に率直な意見を記載されているかという疑問はぬぐいきれないが,われわれにとっては喜ばしいことである.
ただ,「やや不満」「不満」の解答も存在していた.その中で少し気になったことは,「説明」に関する不満が少なからず存在したことである.「インフォームドコンセント」が言われるようになってかなりの時間が経過し,社会全体にも浸透している.また,個別療法であれば20分間も(?)マンツーマンで治療を行っている.しかしながら,その一方で,理学療法を行ううえでその内容や具体的な方法,経過や身体の変化に関する説明が不十分であると感じている患者さんが存在している.
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