特集 出産・女性支援ネットワーキング
地域子育て支援誌は現代の母親の知恵袋—ぺぱーみんとかんぱにー
後藤 香織
1
1ぺぱーみんとかんぱにー
pp.45-50
発行日 1994年1月25日
Published Date 1994/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900946
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「ぺぱーみんとかんぱにー」の歴史
最初は3人でスタート。「いきいき子育てハンドブック」をつくる
私が住む群馬県前橋市は,人口30万人の,これといった大きな産業のない地方の県庁所在地である。赤城山と榛名山の間を流れる利根川によりできた扇状地の緩やかな斜面に位置し,冬と春には名物のからっ風が吹きまくる。最近は,郊外にまで農地をつぶして造ったアパート,マンション,分譲住宅が増えていて,当然若い夫婦の住む場は交通の不便な郊外へと広がってきている。自家用車が運転できないとどこにも行けないという街である。そのため,子供を産んで育てるあいだは行動範囲が制限され,社会が狭くなり孤独感を感じている親はかなりいる。
さて,「ぺぱーみんとかんぱにー」の初代メンバーの3人,つまり私と友人2人は,全員が地元ではなく他県から結婚あるいは夫の転勤でここに住むことになった女性である。2夫婦は夫も他県人である。3人とも時期は異なるが孤独な妊婦時代あるいは密室育児時代を経験していた。
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