ちょっとサイエンス
体細胞分裂と減数分裂
牧 智子
pp.438
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900578
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子は親に似て,等しからず
子は親,ときには祖父母に似ます。しかし,親子といえどもまったく同じではありませんし,同じ親から生まれても兄弟,姉妹同士違う点があるものです。
これはヒトに限らず動物,植物を含めた生物一般にみられる現象です。親のもつ遺伝的性質がどのように子に伝えられ,子の性質として現われるのか,その仕組みを研究したことで知られているのが,オーストリアの遺伝学者メンデルです。メンデルは今から約130年も前に遺伝的性質を子に伝える遺伝子の存在を仮定しています。その後の研究によって,現在では遺伝子の本体はDNA(デオキシリボ核酸)で,それは細胞内の染色体主に存在し,親から子に伝えられることがわかってきています。
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