特集 母親と助産婦のきずな
素敵なお母さんと一緒に
曽根 智子
1
1JR東京総合病院
pp.272-276
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900061
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看護を一生の仕事にと思い始めた中学生の頃から,私は助産婦になろうと決めていた。高等学校(衛生看護科)を卒業後,すぐに臨床で働くようになったため実際に助産婦となるまでには数年あったが,その間,准看護婦や看護婦として妊産褥婦と接する機会があった。ほとんどの方が妊娠・出産を喜びながらも疾病のために入院生活を余儀なくされており,そこでのかかわりが一層強く私を助産婦へと導いていったように思える。
その後,助産学科へ入学してから今日まで,助産過程を通して知り合えた多くの妊産褥婦がいる。自分の援助を振り返ると失敗も数々あるが,書物や学校での授業では学びえないたくさんの事柄を,ある時は現実として,またある時は気づきとして学んできた。
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