Medical Scope
吸引分娩か,鉗子分娩か
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.171
発行日 1988年2月25日
Published Date 1988/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207329
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今月も先月に引き続き,第74回日本産科婦人科学会関東連合地方部会からの話題です。この会合ではユニークな主題によるいくつかのパネルディスカッションが行なわれましたが,その1つに「吸引分娩がよいか,鉗子分娩がよいか」というパネルがありました。分娩第2期に急速遂娩が必要となったとき,吸引分娩にするか,鉗子分娩にするか,それとも帝王切開にするかというのが主題です。
今日,このような主題がパネルに登場するのはなぜでしょうか。吸引分娩にはすでに20年の歴史があり,数多くの胎児の生命を救ってきました。そして吸引分娩率が上昇するにつれて,鉗子分娩率は一段と減少してきました。胎児に障害が起こるからという理由で鉗子分娩はすたれ,今の若い産科医のなかにはその経験のない人もいるくらいです。
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