研究・調査・報告
助産における看護の基本—分娩援助過程の分析からポイントを取り出す試み
服部 律子
1
1兵庫県立塚口病院
pp.590-600
発行日 1986年7月25日
Published Date 1986/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206915
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はじめに
現代の分娩管理の進歩にはめざましいものがある。産科学の発達とともに,母性看護の領域も母子の安全な分娩をめざして大きくその役割が変わってきているようである。しかし,近年,管理される分娩から産婦自らの力で主体的に出産するという分娩のあり方が志向されてきている。こういう背景には,ラマーズ法の普及をはじめとして,いろいろな要因が考えられるが,私たち看護者は単に社会の風潮としてとらえたり,産科学的な知識,技術のみに傾くのではなく,産婦の側からみた主体的な分娩を援助するという看護の基本をふまえて,安全分娩に向けた看護過程として評価していく必要があるのではないだろうか。そこで今回,自らの分娩援助過程を分析することにより,看護としてどうであったか評価を行ない母性看護のポイントを位置づけてみたい。
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