特集 先天異常児を出産した両親への援助
生命の重さとは何か—赤ちゃんの遺産を追って
斎藤 茂男
1
1共同通信社
pp.225-230
発行日 1986年3月25日
Published Date 1986/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206838
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神から人間へ
もし,あなたが働いている医療の現場で,先天性の障害をもつ赤ちゃんが生まれたとする。その新生児の両親が,その子を受け入れる気持ちになれず,自然に死んでいってくれることを願って,医療の手を加えないように望んでいる—そんな緊迫した事態に立ち会うめぐり合わせになったとしたら,あなたはどうするだろうか。
「どうするって,そんなことは医師とか病院の責任者とかが決めることだから,あたしたちのような助産婦とか,看護婦なんかが口出しすべき問題じゃないんじゃないですかあ?」
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