特集 親と子のきずな--看護職の課題
早期母子関係成立への援助—母乳育児,mothering,maternicityの面から考える
田中 恵子
1
,
副島 浩美
1
,
前川 洋美
1
,
大山 泉
1
,
君崎 香代子
1
,
内藤 敬子
1
,
福岡 茂美
1
,
堀 信子
1
,
安藤 暢哉
1
1財団法人・田附興風会医学研究所北野病院産科
pp.492-495
発行日 1984年6月25日
Published Date 1984/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206466
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はじめに
母児同室の利点については,過去に種々の報告がある。しかし,本院では従来より,母児異室制をとっているため,授乳時間以外はほとんど母児分離状態で,児の啼泣にあわせた授乳ができにくい状況にある。また,児と接触する機会が少ないため対応にとまどい,退院後,育児不安を訴える母親が多く,maternicityの未発達な母親にたびたび遭遇する。
そこで今回,従来の母児異室制のなかに,同室制を一室設け,母乳育児,mothering,maternicityに関する両者の比較調査を行ない,母児同室制が母児関係にどのように影響するのかを調査した結果をもとに,私たちの今後の援助のあり方について考えてみたい。
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