特集 性教育と助産婦
若年妊娠をめぐる諸問題—わが国と合衆国との差異
片桐 清一
1
1弘前市立病院産婦人科
pp.133-136
発行日 1983年2月25日
Published Date 1983/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206181
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
わが国における若年者の妊娠の問題を考える時に,果たして若年者の妊娠が実際に増えているのかどうか疑問になる。19歳以下の母親からの出産数だけを見れば,毎年16,000件〜12,000件で,過去10年間は漸減傾向にあった。
しかし,先頃(昭和57年7月)厚生省から発表された優生保護統計によると(図1),人工妊娠中絶総件数が減少している中で,19歳以下の女性の妊娠中絶件数だけは急速に増加し続けている。昭和52年以後は,19歳以下の出産数を上まわっており,昭和56年にはついに20,000件の大台を突破した。今後も急速に増加し続けることはまちがいないものと予測される。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.