特集 母児救急のファースト・ステップ
産科救急におけるモニターの意義と治療方針—バイタルサインの読み方
奥田 千秋
1
1独協医科大学第Ⅱ麻酔科
pp.255-262
発行日 1981年4月25日
Published Date 1981/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205835
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はじめに
妊産婦管理における最近の進歩はめざましいものがあり,昭和30年における出生1万に対する妊産婦死亡率が17.9であったものが,昭和53年には2.2と実に1/8にまで減少している。また,この10年間の推移をみても表1にみられるように約60%の減少を示している。
この著しい減少には,抗生物質をはじめ,数多くの治療薬の開発も貢献しているが,まず第一にあげなければならない要因は,産科救急医療に対する知識および技術の向上と思われる。技術面においては各種モニター機器の開発・普及であり,知識面においては,これらモニターより得られた多くのデータを速やかに分析・綜合する能力の進歩である。
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