助産婦の仲間を訪ねて・33
—日本助産婦会書記長を勤める間宮うらさんの場合—近代産科学を支えに開業助産婦のぬくもりを
藤原 美幸
1
1前:帝京大学病院
pp.660-663
発行日 1978年10月25日
Published Date 1978/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205448
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周囲を白い壁に囲まれた狭い部屋には,酸素吸入の設備だとか,分娩監視装置とかが,ところ狭しと並べられたいわゆる陣痛室。初産なら軽く10時間以上もこうした環境でいつまで続くともわからない分娩第Ⅰ期を過ごすのです。ましてや私の勤務するような病院では恒常的な助産婦不足ということで(あるいは人手が足りないという大義名分のもとに),産婦ひとりが耐え忍ぶのが現状。
誰かが傍にいてほしい時期,特に夫たる人や家族の暖かい励ましがほしい時期に1人で置かれるのが病院分娩の大勢でしょう。〈こんな時こそ,家族に囲まれて過ごしたいだろう〉とよく考えます。そして家庭で分娩できたらいいなと短絡的思考に走るのが最近の私です。
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