私と読書
なぜ皮膚接触が必要か—「タッチング」を読んで
新道 幸恵
1
1弘前大学医療技術短期大学部専攻科
pp.267-269
発行日 1977年4月25日
Published Date 1977/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205201
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この本の原題はTaching:The Hamam Significance of the Skinである。敢て直訳すれば,"接触:人間にとって皮膚のもつ意味"とでもなろうか。ちなみに本書は,(1)皮膚のこころ,(2)時間の胎内,(3)母乳哺育,(4)やさしい親身の世話,(5)皮膚と性,(6)成長と発達,(7)文化と接触,の7章からなっている。
現在,母子保健を専門としている職種は多いが,私たち助産婦もその1つである。そのゆえんは,助産を中心とした妊産褥婦・新生児の看護(保健指導を含む)を行なうことによってリプロダクションに深くかかわっているからであり,ひいては母子のライフサイクル全般にわたっての保健管理に関与して,その専門性を発揮するからである。助産婦の専門性についてこのように考えていくと,妊産褥婦・新生児の保健管理という分野が,助産婦業務の中では大きなウェイトを占めていることが理解できる。
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