特集 全国助産婦学校学生研究論文集・3
乳房管理に関する一考察—特に搾乳器使用の効果について
遠藤 優子
1
,
田中 啓子
1
,
津波 ヨネ子
1
,
布施 千枝子
1
1三楽病院付属助産婦学院
pp.16-20
発行日 1972年8月1日
Published Date 1972/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204394
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I.はじめに
母乳栄養の確立がさけばれながら,ややもすれば人工栄養になりやすい現在,どのような乳房管理が最もよいか,考えさせられる。医療器具の発達に伴い看護にも機械をとり入れ能率的に行なっており,特に助産部門では電動式搾乳器が多く使われ始めているが,搾乳器は乳房への機械的刺激によりマッサージや搾乳を行なっているため,この刺激により乳房に損傷が生ずる危険性があるのではないかと疑問をもった。
永井,伊藤,下平らの報告によれば搾乳器は乳頭・乳房に悪影響はなく,また母親への疼痛も少ないということである。実際の臨床ではどのようになっているか,乳房管理における搾乳器のおよぼす影響について調べてみることにした。
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