連載 キャンパスだより
10年のスランプの中から—北海道立衛生学院助産婦科
山我 陽子
1
1北海道立衛生学院助産婦科
pp.61
発行日 1972年4月1日
Published Date 1972/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204359
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学生数500名の衛生教育機関
札幌市のやや中央に,雑踏にもまれながらも次々と医療従事者を育てている衛生学院が,私の学院である。昭和36年8月に札幌医大付属看護学院から道立衛生学院に改名され,それ以来新しい歴史を築きながら現在では看護婦1科,2科,臨床検査技師,歯科衛生士,保健婦科,助産婦科の6科からなる重要な衛生教育の機関となっている。学生数約500名で,時折高齢者の入学する助産婦科をのぞいては,その平均年齢も20歳前後という若人の集合体である。
私は,医療には,わずか2年あまり従事しただけで結婚し,2児を得てからその結婚に別れを告げて再びこの世界に舞い戻ったものである。そして約3年間,看護婦として働いているうちに,今何かせねば,学ばなければと意を新たに本学院の助産婦科に再入学し,立ち遅れた渡り鳥の如く戸惑いを感じた。しかし10年のスランプを果敢にジャンプすべく毎日を過ごしている。
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