連載 保育所訪問
公立保育園の建つ日まで—こぶた保育園
こぶた保育園運営委員会
pp.62-63
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204319
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無認可保育園の意義
共働きの家庭にとり保育所は産休あけから必要なのに,産休あけから預ってくれるところはほんとうに少ない。皮肉にも公立にはない。葛飾区でも認可されているのは,私立て3カ所ほどで定員も少ない。だから無認可保育園の役割は実に大きい。
"こぶた保育園"があることで,金町駅前,団地内の共働きの夫婦はどんなに助っているかわからない。この団地の中には共働きでようやく家賃の支払いをしている若い夫婦が多くいる。3年前の調査では,入居者の1/3の人が保育所が必要という結果がでているが,現在は若い人がふえているので,その比率はもっと高くなっているはずである。現に今,こぶたに預けている人たちは,この数年の間に空家募集で入ってきた若い夫婦ばかりで,片方が職を離れればこの団地を出なければならない人が多い。また,この近所にはそういう施設がないから団地外からも入園希望者がやってくる。交通の便のよいところでは千葉県や埼玉県からもくる。こうした事実からみても,この地区に大きな公立の保育所建設が緊急に望まれている。
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