特集 助産婦の夜勤
夜の分娩体験記
たいへんな助産婦さん
相楽 イツ子
pp.22
発行日 1971年5月1日
Published Date 1971/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204123
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私が入院したのは暑い日の夕方でした。前日から痛み出していたので,お昼ごろ先生に電話しましたら,まだまだ明朝9時に来いという返事でしたが痛みが10分おきなので入院の用意をして行きました。車にゆられたせいか,産院に着いたら痛みが3分おきぐらいになってしまい,早く何とかしてほしいと思いました。私の場合骨盤位でしたので,それに前期破水もしているので,院長先生にきかないと手術していいのかどうかわからないとのこと,その間看護婦さんがいろいろ親切に面倒をみてくれました。
日中なら人数も多いでしょうが,夜でしたので,2人ぐらいで勤務していました。先生に電話連絡をしてからみえるまで3時間,とても長い時間でした。院長がいらっしゃり,破水もしているので,手術した方がよいといわれ,始めたのが夜の10時手術室に入っていった時に夜勤の看護婦さんだと思いますが「今の時間ねているのにわるいわね」と別の看護婦さんにいっているのをきいて,私もわるいな,すまないなと思いながら手術台に上った次第,下半身麻酔でしたので,話すことはわかりましたけど,目かくしをされていたので様子はぜんぜんわかりませんでした。手術室の勤務は一人だそうですから,私のように夜手術になった場合,臨時に召集してやるようです。終わったのが12時近かったと思います。病室に移され麻酔がきれて痛むようでしたら,ベルを押してくださいといって遅かったので出ていきました。
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