特別寄稿
王朝宮廷の産俗(2)
興梠 忠夫
pp.42-45
発行日 1971年2月1日
Published Date 1971/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204074
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ご安産を祝って,修法,読経に奉仕した僧への布施,薬師,陰陽師への禄など,とくに心をつくして,おびただしくあたえられました。
奥ではお湯殿の儀式をととのえる人々のざわめきがきこえます。女房たちが引上げた局(つぼね)では,衣裳の包をあちこち持ち運んだり,いままで手もつかなかった化粧や身づくろいを思い出したようにはじめたりする物音や,「まあ,なんという顔でしょう!」
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