おんてな
母性衛生の動き—日本母性衛生学会を通して
伊藤 隆子
1
1厚生省医務局看護課
pp.53
発行日 1968年11月1日
Published Date 1968/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203656
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昭和43年刊行の「母子衛生の主なる統計」でみると施設内分娩(出生)は1531,812で,全出生数(1823,697)の84%になり,残りの16%(291,885)が施設外で行なわれている.これを市,郡別にみると,市部では90.3%が施設内で行なわれ,郡部でも67.8%が施設内分娩になっている.
このように,市,県部をとわず施設内分娩の数が増加しているが,病院や診療所の少ない地域ではこれらの施設にかわって母子健康センターなどの助産所における出生が増加している.母子衛生特に母性衛生を考えるとき,この分娩場所の整備と適正配置,分娩を担当する人たちの業務分担が問題になってくる.前述の母子衛生統計でみると,医師の立会ったものは全体の70.7%,助産婦の立会ったものは28.5%,その他のものは0.5%となっており,その他は施設外のものにみられる.
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