特別寄稿
第17回日本母性衛生学会を顧みて
品川 信良
1,2
1弘前大学医学部産婦人科学教室
2弘前大学医学部産婦人科学教室医療技術短期大学部専攻科
pp.640-643
発行日 1976年11月25日
Published Date 1976/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205122
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
開場前に長蛇の列
昭和51年度の本学術集会は9月23,24の2日間,弘前市民会館で行なわれた。幸い天候にもほぼ恵まれ,参加者も極めて多く,お世話をしたものの1人として,心から感謝している。参加者の数は,恐らくは1,700名をこえ,野球ならばさしづめ巨人・阪神戦か,桜美林・PLの決勝戦というところで,全国各地から集まった会員は,2日間にわたり満堂に溢れた。産婦人科医の参会者も例年よりも多く,200名以上を数えた。
いろいろなことが気がかりであったので,私は開場の50分ぐらいも前に会場に出かけたが,なんと,そのときには既に,300名近くの方がたが,熱心に抄録集などを読みながら長蛇の列をなしていた。この光景を前にして,私の眼頭は思わず熱くなった。そして,「これで今までの準備や苦労の甲斐もあった」「わが国の母性衛生を,本当に担い,支えているのは,この方がたの若い熱心な力だ」と思わず心の中で叫んだ。いうまでもなく,この若い熱心な方がたの7,8割かたは,助産婦系の方がたである。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.