現代のカルテ
第21回国連総会と日本
野口 肇
pp.48
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203281
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この9月20日から国際連合総会が始まります.ことしは数えて第31回です.またかっての侵略者日本が国連に加盟をゆるされたのが1956年だから,10年目になるわけです.この総会での日本政府のうたい文句は一貫して「東西のかけはし」ですが,加盟をみとめられた翌年にはもう非常任理事国に当選しています.ただし当時のソ連紙は,日本が原水爆実験の無条件即時中止に反対するのとひきかえにアメリカと取引きした結果だと非難していました.
古い話しはもうやめて,ことしの国連総会で日本がどんな立場をとるか,国際的なきびしい注目をあびています.というより日本の当局じしんがまだ十分な対策をもたず,弱りきっているかたちです.なにしろ今次総会の場合,日本はアジア・アフリカ・グループに属する61カ国からでた議長役をつとめねばならないからです.
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