連載 新生児のみかた--新生児訪問指導のコツ・21
未熟児の家庭保育 その2
大塚 昭二
1
1賛育会病院母子保健館小児保健部
pp.32
発行日 1966年2月1日
Published Date 1966/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203129
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未熟児が生まれたら,施設で保育するのがいちばんよいことはわかりましたが,しかしいろいろの理由により家庭保育をよぎなくされることも知りました.むしろ家庭保育される未熟児のほうが多いのです.
当院(賛育会病院)産婦人科のデーターをみますと,昭和39年の1年間の未熟児出生数は,298名で,出生時体重2,000g以下は75名,体重2,001〜2,300gは87名,体重2,301〜2,500gは136名であります.当院では未熟児施設がありますから,2,000g以下の未熟児は,全部,未熟児室に転科させています.これは未熟児は出生時体重が低ければ低いほど死亡率が高くなるというためです.また2,001〜2,300gの未熟児の約2/3が,やはり未熟児室に収容されています.しかし2,301g以上の未熟児の大部分は母親といっしょに退院して家庭保育されています.
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