都会と田舎
結紮手術綺談(2)—第3幕—続
斎藤 正実
1
1宇和病院産婦人科
pp.44-45
発行日 1959年2月1日
Published Date 1959/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201628
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ペントサールソーダの静脈麻酔でようやく眠つたので,注射をつづけながら手術室へ運んだ.
どうも,精神病患者はクサクて困る.その何んだ,動物園の狼小屋のような臭がする.手術室へ入つてから,腹の皮を石けんつけて洗つて,それから剃毛である.おへその中にゴミがいつぱい溜つていた.どうも女の人でおへそのゴミを大切にためとく人が多い.あれは掃除しといた方が良いね.この間,麻酔をつづけていなければならないのだから,いい加減馬鹿々々しくなる.
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