Japanese
English
手術手技 外来小手術
精管結紮
Vasectomy
金武 洋
1
Hiroshi Kanetake
1
1長崎大学医学部泌尿器科学教室
1Department of Urology, Nagasaki University School of Medicine
pp.473-476
発行日 1989年6月20日
Published Date 1989/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204992
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男子の精管の連続性を手術的に断つことを精管切断(vasectomy)と定義し,単に結紮するだけの精管結紮(ligation of vas),部分切除を伴う閉塞術(partial vasectomy),部分切除を伴わない切断術(division of vas)とに区別されている1)。精管結紮は再開通の危険性が高いために精管切除術が行われているのが現状であろう。精管切除術は避妊の目的,前立腺摘除術後,経尿道的前立腺切除術後あるいは長期間の留置カテーテルによる精巣上体炎の防止のために実施されるが,ここでは前者について述べる。本手術を希望する患者には,目的ならびに子供の数を確認する。そして復元のための精管再吻合術の成功率が低いこと,また逆に切断した精管の再開通もありうることを説明し,本人と妻の承諾書を得ておく。本手術は外来で度々施行されているが,米国では,泌尿器科医に対する医療訴訟の約半数はvasectomyに関するものであり1),慎重に行う必要があると思われる。
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