診療室より
子宮破裂1分前/綿球タンポンと救急車
斉藤 正実
1
1関東逓信病院産婦人科
pp.54-56
発行日 1957年4月1日
Published Date 1957/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201252
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経産婦の骨盤分娩などといえば,今更,驚くことはないと経験の豊富な助産婦諸姉から言われそうであるが,第1回の分娩で3000グラム以上の男児を,易々と産み落した25才の婦人の分娩に際して,延々と2週間の予定日超過となつたあげく,とうとう帝王切開をやつて,ようやく母子の生命を救うというのを最近経験した.
即ち,25才の1回経産婦で,外結合線が17センチメートルで,やや短縮しているが,他の骨盤諸径線は正常である.前回,成熟児を安産していることとて,予定日を超過したが,胎児も大して大きくないので待期的に自然分娩の開始をまつことにした.
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