講座
子宮内妊娠と合併した續発腹腔妊娠
小原 達也
1
1横浜市立大学産婦人科
pp.54-57
発行日 1955年11月1日
Published Date 1955/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200952
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1.はしがき
子宮外妊娠には,卵管妊娠,卵巣妊娠,腹腔妊娠の3つがあり,その大部分が卵管妊娠であつて,卵巣妊娠(2〜3%),腹腔妊娠(1〜2%)は極めて稀である.卵管妊娠は妊娠初期に,流産乃至破裂を起し,特徴ある症候を呈するので,その診断は比較的容易な場合が多いが,腹腔妊娠は,時に妊娠末期まで妊娠を継続することがあり,遭遇する機会が少いので,その診断は非常に困難である.
最近私が妊娠第6カ月まで経過を観察し,しかも子宮内妊娠と合併した例を述べて,その経過,及び腹腔妊娠についてお話したいと思う.
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