講座
妊婦診察上の注意—(その2)
木下 正一
pp.22-25
発行日 1954年10月1日
Published Date 1954/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200705
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初診のとき
はじめて診察をうけにきた妊婦に対しては,特に詳しく既往歴をたずね,全身並びに処所の診察を行い,血圧測定,検尿,諸計測などを綿密に行うべきはもちろんであるが,また,それと同時に妊婦の人柄,性質(例えば,快活で楽天的であるとか,小心で遠慮深いとか,見栄坊で赤裸々のことを打ちあけて話さないとか),物の考え方,教養の程度,生活の状況などを応待や問診の間にできる限りよく洞察することが大切である.
こういういろいろな所見の綜合判断によつて今後その妊婦の保健指導のやり方,方向が決まるわけである.
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