Japanese
English
調査
金沢大学医学部附属病院ICUにおけるリハビリテーション医療の現状
Rehabilitation Approach at Intensive Care Unit in Kanazawa University Hospital.
染矢 富士子
1
,
立野 勝彦
1
,
大沢 都
2
Fujiko Someya
1
,
Katsuhiko Tachino
1
,
Miyako Osawa
2
1金沢大学医療技術短期大学部
2金沢大学医学部整形外科
1School of Allied Medical Professions, kanazawa Univesity
2Department of Orthopedic Surgery, Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
ICU
,
早期リハビリテーション
Keyword:
ICU
,
早期リハビリテーション
pp.201-204
発行日 1990年3月10日
Published Date 1990/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106236
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はじめに
近年,リハビリテーション医療が扱う範囲が広がってきており,対象疾患の多さは言うまでもなく,リハビリテーション治療の開始時期についても早期化傾向がみられる.当大学病院の理学療法部においては,外科,整形外科領域で患者の術前受診が定着しつつあり,疾病や外傷の発症後においては,リハビリテーション治療開始時期が次第に早くなってきているようにみうけられる.江藤1)は,過度の安静による障害を挙げており,合併症として運動器,循環,自律神経,精神障害等を指摘している.実際,廃用性筋萎縮,二次的関節拘縮,痴呆化といった問題点は,原疾患治癒後においてさえ機能障害として残る原因となる場合があり,早期離床を勧める上での阻害因子となる.
こういった早期リハビリテーション医療の概念の導入に伴い,当大学病院では集中治療部(ICU)からのリハビリテーション依頼に対し対応してきている.しかし,ICUでの超早期といってよいリハビリテーション治療については未だ報告例をみない.ところで,当大学病院ICUは昭和60年4月に中央診療施設として設置され,病床数4床,専任医師4名,医員2名で発足し現在に至っている.そこで,過去4年間,理学療法部がICUとどのようにかかわってきたか,ここに報告する.
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