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特集 下肢装具
靴型設計の方法論―工学からのアプローチ
Methodology of Last Design: Engineering Viewpoint.
山崎 信寿
1
Nobutoshi Yamazaki
1
1慶応義塾大学理工学部機械工学科
1Department of Mechanical Engineering, Faculty of Science and Tachnology, Keio University.
キーワード:
靴
,
足
,
歩行
Keyword:
靴
,
足
,
歩行
pp.789-794
発行日 1988年10月10日
Published Date 1988/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105934
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はじめに
装具の効果は,適切な処方と適切な製作があって初めて発揮される.特に靴型装具では体重を支持し,推進のための力を伝達する必要があるために,それはまず靴として機能しなければならない.このため靴の製作技術の向上は靴型装具の効果と実用性を支配する重要な課題となっている.
靴型装具の製作工程において最も熟練を要する作業は,採型・採寸モデルから靴型への修正過程であろう.この修正とは,裸足の特徴から靴の中の望ましい足の形を想定し,そのように保持しうる靴の形を想定し,素材・製法を考慮してその靴の形を実現しうる靴型を得ることである.すなわち,そこには足と靴の寸法と変形特性をパラメータとする,何段階かの形態の変換がある.
足型から靴型への変換問題は,靴型装具のみならず,一般の靴をも含む注文靴に共通する問題である.このため本稿では一般靴を例に,靴型変換式導出のための基本的方法論を示し,その算出に必要な各種パラメータの推定値および最近の研究状況を概説する.
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