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編集後記
大川 嗣雄
pp.563
発行日 1982年5月10日
Published Date 1982/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104762
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リハビリテーションを専門としている医師の一人の立場から見て,この10年,いや6~7年かもしれないが,最も様変りしたのは,肢体不自由児の問題であるように思える.リハビリテーション医学というより,肢体不自由児医学といった方が良いのかもしれないが,この領域での関心事は,早期発見,早期療育のみであるようにさえ思える.一方,肢体不自由児施設の入所児(特に学齢期の子供は激減した)は減少し,一見肢体不自由児が少なくなったような感さえあるのに,養護学校の対象児は重度・重複化の傾向を強めている.
すなわち,国立特殊教育研の村田氏もいわれるように,“脳性麻痺は早期療育で良くなるといわれるが,毎年多くの重度な脳性麻痺児が学齢期に達する”現実がある.
さらに,筆者の住んでいるような大都会では,多くの障害児が普通学級に受け入れられるようになって来ている.
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