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編集後記
大川 嗣雄
pp.253
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104515
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サイデンステッカー氏は,源氏物語が持っている世界的な小説としての特色は,四季折折の季節の移り変りが物語の背景となっている点であるとのべている.例年にない厳しい寒さと豪雪でスタートした1981年も,春の花の便りが聞かれるこの頃である.このように移り変る四季を愛でる心は,日本人の大きな特質の1つのように思われる.また,角田氏ら“日本人の脳”によれば,せせらぎの音や蝉の声を単なるノイズとして認知していないことが,日本人の脳の1つの特色であるらしい.
こんなことを考えていると,国際障害者年を迎えた今年の時点で,“日本らしい障害者へのアプローチ”“日本人らしいリハビリテーションの技術や理念”があるのだろうかと反省させられる.
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