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編集後記
明石 謙
pp.537
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104018
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私共の年間最大行事の一つである日本リハビリテーション医学会も終り,多くの感銘と焦りと闘志を感じながら,読者の大部分も来年,又は近い将来を目指して研究と実践の日日にもどって行かれた事と存じます.このような学会は参加後も疲れた感じがせずに,充実感のみが残り,快いものです.
今回の特集は「装具」ですが,通読して感じた事は,約10年前,新知識として迎え入れられたものが,この号ではすでに「コンベンショナル装具」と呼ばれている事で,空白の無い勉強の必要な事を暗示しているように思えます.福井氏は継手の変った使用法や新しいもの,さらにフィードバックについても述べ,種々の可能性について示唆しました.島津氏は困難な小児アライメント矯正用装具について,実に明快な説明をされ,考え方の一つの基本を示されたものと思います.武智氏は輻輳する装具の用語について,AAOSの例を引き,よリシステミックなものへの可能性を示されたように思います.土肥氏の論文では,リウマチの変形の成因を理解すれば,それに立脚した各々のエ夫の大切さを説いているように思います.川村氏の論文は,日常,患者に装具処方をする時役立つもので,価格改正が行なわれる度に,投稿していただきたいものです.
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