Japanese
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特集 リハビリテーションと心理
リハビリテーションチームとClinical Psychologist
Clinical Psychologist in Rehabilitation Team.
荻島 秀男
1,2
Hideo Ogishima
1,2
1東京都養育院付属病院リハビリテーション部
2東京都老人総合研究所リハビリテーション医学部
1Department of Rehabilitation, The Yoikuin Tokyo Metropolitan Hospital
2Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology.
キーワード:
臨床心理士
,
習得
,
行動
,
順応
Keyword:
臨床心理士
,
習得
,
行動
,
順応
pp.475-477
発行日 1975年6月10日
Published Date 1975/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552103354
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はじめに断っておかねばならぬが,筆者は臨床心理学の専門家でもないし,専門的な説明を加えようと試みるものでもないが,あくまでも経験より,リハビリテーションチームの一員としてclinical psychologist(臨床心理士)の重要性および必要性を認識しているので,そのような角度よりまとめてみようと試みることにする.
精神科領域のリハビリテーションはかなり固有のアプローチが必要であるが(psychiatric therapyも含めて考えると),全般的に身体障害を持つ人々におけるリハビリテーションでは何らかの障害を持っている人々の進行を遅延させる努力を行ったり,出来れば機能そのものを改善させようと努力するプロセスである.最終的な結果はともかく,リハビリテーションチームが目指すことは,障害が存在する場合,いろいろな角度より評価し,障害をみつめる中で出来るだけ回復可能のものは回復を,回復不能のものは機能改善(代償も含めて)をと患者を中心として努力しているわけである.したがって,患者のおかれている内的・外的状況を何らかの方法で効率良くより良き状態へと変換を求めて行くのがリハビリテーションの基本的アプローチとすれば,患者の立場で考えれば何らかの意味で習得過程を経るわけで,さらに機能を果たすという行動面が加わることになる.習得と行動のプロセスという心理学での大きな柱が,リハビリテーションの中で患者が主体であるということを考えれば自然にクローズアップされて来る.
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