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はじめに
わが国における理学療法士の養成は,1963年に国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院に理学療法科が設置されたことに始まる.これは,1965年6月29日法律第137号として公布され1965年8月28日に施行された「理学療法士及び作業療法士法」による.1966年2月に第1回の国家試験が行われ,183名の理学療法士が誕生し,同年7月17日には日本理学療法士協会が発足した.
その後,教育についてはいくつかの答申や勧告がなされ,1970年には医療関係者審議会理学療法・作業療法部会から厚生大臣,文部大臣に,両分野の養成を学校教育法に基づく大学教育に委ねることが望ましいとの意見が出された.さらに,1977年に日本学術会議は「リハビリテーションに関する教育,研究体制について」の勧告で,理学療法士・作業療法士の教育は,4年制大学でなされることが強く望まれるが,教育に当たるものが確保しがたい状況では,少数の4年制大学教育の開始と平行して,3年制短期大学教育をも発足せしめることも必要としている1).
1979年には,金沢大学医療技術短期大学部に理学療法学科,作業療法学科が設置され,わが国初の学校教育法に基づく3年制短期大学教育が実施され,1992年には広島大学に悲願の4年制大学が設置された.その後,養成施設の数は増加し,2007年現在では218校であり,その内訳は4年制課程142校(65.1%),3年制課程76校(34.9%)となっているが,今後も4年制課程が増加傾向にある.
理学療法士の数は図1に示すごとく,2007年度では約5.8万人であり,社団法人日本理学療法士協会(以下,本会)の会員は2007年11月現在4.9万人弱である2).同じグラフに示している養成施設の入学定員が1.1万人を超えていることを考えれば,3年後には年間1万人の理学療法士が誕生することになる.
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